寺名:金峯山寺

訪問日:2010年11月6日

所在と最寄り駅

奈良県吉野郡吉野町吉野山
近鉄吉野駅からロープウェイ「吉野山」下車徒歩10分


お寺の特徴など
金峯山寺(きんぷせんじ)のある吉野山は桜の名所として知られ、南北朝時代には南朝の中心地でもあった。金峯山寺の開基は7世紀後半で山岳信仰、修験道の開祖役小角(役行者)によるとされている。
本尊は役行者が金峰山で修行中に感得した蔵王権現三体(秘仏)



拝観可能な仏像

【重文】蔵王権現立像(蔵王堂):像高455.0cm / 鎌倉時代
【重文】普成童子立像(蔵王堂):像高108.9cm / 鎌倉時代
【重文】普建童子立像(蔵王堂):像高111.4cm / 鎌倉時代
役行者倚像+前鬼、後鬼(蔵王堂):像高77.2cm / 鎌倉時代
愛染明王(愛染堂):像高108.0cm / 江戸時代
など

平城遷都1300年祭期間中100日間特別開帳
【重文】本尊蔵王権現中尊:像高728.0cm(秘仏) / 安土桃山時代
【重文】本尊蔵王権現右尊:像高592.5cm(秘仏) / 安土桃山時代
【重文】本尊蔵王権現左尊:像高615.0cm(秘仏) / 安土桃山時代

撮影不可

感想
平城遷都1300年祭イベントの一環として、2010年9月1日からの100日間、吉野山の『金峯山寺』で、秘仏の「蔵王権現(三体)」が特別公開されました。
この機会を逃すワケにはいかないので会期中2回金峯山寺に行きました。

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一般的なイメージとして…
『修験道の総本山』ってなんだか取っ付きにくそう…
『蔵王権現』って馴染みがなく得体が知れないくて怖そうし…
『吉野山』ってアクセスが不便だし何もない…

なんてことで日本最大級の秘仏開帳にも関わらず蔵王権現大ブレイクには至らなかったのかもしれないけど、行った人はみんな一人残らず感動したはず!

金峯山寺は山岳修行してる人には聖地であって厳粛な空間なんだろうけど、一般人の拝観者には実はとても敷居も緩やかでカジュアルなお寺です。

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拝観料を支払うと拝観グッズ一式(護摩木deストラップ、ecoバッグなど)が貰えます。

蔵王堂に足を踏み入れまずは「護摩木deストラップ」(護摩木とストラップが一体になっていて、祈願を書いて護摩木部分を供養してもらい、ストラップ部分をお土産に持って帰る形)に祈願を書いて納めます。

デカいぞ、デカいぞ…と覚悟しながら厨子を覗き込み見上げても、まだ蔵王権現の胸のあたり、そこから更に見上げてやっと蔵王権現に睨みつけられます。

ひょえ〜〜〜っ

怖いしとてつもなくデカいっ!!

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東大寺の大仏はたしかにデカいけどなんだかモニュメント的に見えてしまいます。
でも金峯山寺蔵王堂の本尊三体はまさに現役の仏という感じだし、躍動感溢れるポーズが本当に活き活きとして見えます。
衆生を救うために今まさに活躍されてるんですね〜だからこそ今回の特別開帳は本当に意義深いとおもいます。

来て良かった〜と感激していると、蔵王堂右手の役行者像の前で盛大な護摩供養が始まりました。

積み上げられた「護摩木deストラップ」に火を灯し、激しい鼓のリズムに合わせて「ハードコアパンクバージョンか!?」と思うほどの高速の「般若心経」が唱えられ、護摩木の山から煙が昇り始め、炎に包まれ火柱があがり火の粉が舞っていました。

お堂の中で護摩供養・・延焼しないのかな?なんて心配を他所に護摩供養がますます激しくクライマックスへ突入!

・・感動。

内内陣を普段とは逆の左回りに半周して特別拝観の更に特別拝観の列に並びました。
線香の火が消えるまで内陣の厨子の間近で蔵王権現に見下ろされるという拝観。
真正面間近から見上げる蔵王権現の迫力と来たら・・もぉ・・凄いです。
「今晩うなされるかも?」と本気で思いました。

しばらく蔵王権現と対峙しているとなんだか親しみやすそうな気にもなるから不思議な感じでした。



拝観料
500円
特別公開期間は1000円(お土産付き)

御朱印
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お土産
御影、ポスターなど