見仏日:2013年8月2日
アフロヘアーの仏像として親しまれている「五劫思惟阿弥陀」
このユニークな仏像を本尊とする「五劫院」は東大寺・大仏殿の北「正倉院」の更に北にあります。
東大寺、興福寺を中心とするこの辺りは名仏目白押しな仏ゾーンなので、見なければならない仏像があまりにも多すぎて、これまで「五劫院」に足を運んだことはありませんでした。
しかし今回は『五劫思惟阿弥陀坐像』開帳が目当てなので、他の仏像には目もくれず「五劫院」へまっしぐら。と、思いましたが、まずは「猿沢池」横の蕎麦屋で腹ごしらえです。
冷やしソバ定食を平らげて出発!
仏像界のスーパースター「阿修羅」がおわす「興福寺」の境内をショートカット。
仏師界の二大巨頭、運慶・快慶作の仁王に睨まれながら東大寺・南大門を足早にくぐり抜け、観光客で賑わう大仏殿を素通りして正倉院のほうへと突き進みました。
この辺りまで来ると東大寺の喧騒はどこへやら。
シカ達もせんべいをネダりにまとわり着いて来ることもなく、ノンビリと芝生を食んでいます。
ひっそりと静まり返った境内は時間の流れまで遅くなったような感覚です。
住宅街を通り「五劫院」の門前に来ました。
有名な仏像があるお寺なので、もっと賑やかな大きいお寺とおもっていましたが、ひなびた雰囲気でとても気分が落ち着き、さらに時間が緩やかに流れる感じがします。
「五劫思惟阿弥陀」の『劫』とは時間の単位です。
『劫』の概念は諸説ありますが、「五劫院」のパンフレットから引用すると・・・
『四十里立方の大盤石に天女が三年に一度舞い降り、羽衣で一摩でし、盤石が無くなるまで』と解説されています。
つまり
『約160立方キロメートルの巨大な岩があって、3年に1回だけ天女が布で一撫でします。その摩擦で巨大な岩がすり減って無くなるまで』が、一劫。
「五劫」はそれの5倍・・なので、もう永遠ってことですね。
「五劫思惟阿弥陀」のユニークなアフロヘアーのお姿は、阿弥陀が『気が遠くなるほど永い』なんて言葉も出ないほどの長い長い思惟の時間を螺髪で表現しているわけです。
と、やたら長い前置きでしたが・・
「五劫院」の「五劫思惟阿弥陀坐像」は毎年8月1日〜12日の間、一般公開されていますが、その他の期間でも予約をすれば拝観できるようです。
拝観料は志納ということなので、どうかお賽銭を弾んでください。
僕も受付で朱印帳を預け、本堂に入り下陣から「五劫思惟阿弥陀坐像」と対峙しました。
想像していたより小さく感じました。
やはりアフロがあまりにもインパクト大で目を奪われてしまうのですが、他にも通肩(両肩とも袖を通している)だったり、手が衣の中に隠れ定印が見えていないのも、一般的な阿弥陀如来像とは違う、「五劫院」の「五劫思惟阿弥陀坐像」像の特徴です。
とても偉い偉い如来さまではありますが、ユニークな髪型とふくよかなご尊顔は親しみを感じてしまいますね。
とてもカワウイです。
「五劫院」のパンフレットによると、この「五劫思惟阿弥陀」のデザインは下半身が金色に輝くことで有名な浄土教の高祖「善導大師」によるものだそうです。
「五劫思惟阿弥陀」は永い永い時を思惟されているのにもかかわらず、お多福のようにふくよかなお姿が一般的ですが、中にはこの永い時を衰弱で表現している「五劫思惟阿弥陀」もあります。
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2016年6月6日(---破線内)追記
日本石仏協会理事、富山県文化財保護指導委員、富山県公文書館古文書調査員などの要職を勤められる尾田武雄先生による富山の石仏に関する集大成であり、入門から意外な真実まで網羅されています。
尾田先生と電話でお話させていただく機会に恵まれ、富山は「五劫思惟阿弥陀」が篤く信仰されている土地だということや、現在、学会で議論されている「五劫思惟阿弥陀」に関する話題など非常に意義深いお話を伺うことができました。
さらに当ブログ内での『とやまの石仏たち(尾田武雄著)』からの引用と参考図版の転載に関しても快諾していただきました。
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【五劫院】
住所:奈良市北御門町24
電話:0742-22-7694
拝観可能な仏像:五劫思惟阿弥陀坐像(毎年:8/1〜8/12)
拝観料:志納
●おみやげ
絵はがき:1枚100円
●御朱印
アフロヘアーの仏像として親しまれている「五劫思惟阿弥陀」
このユニークな仏像を本尊とする「五劫院」は東大寺・大仏殿の北「正倉院」の更に北にあります。
東大寺、興福寺を中心とするこの辺りは名仏目白押しな仏ゾーンなので、見なければならない仏像があまりにも多すぎて、これまで「五劫院」に足を運んだことはありませんでした。
しかし今回は『五劫思惟阿弥陀坐像』開帳が目当てなので、他の仏像には目もくれず「五劫院」へまっしぐら。と、思いましたが、まずは「猿沢池」横の蕎麦屋で腹ごしらえです。
冷やしソバ定食を平らげて出発!
仏像界のスーパースター「阿修羅」がおわす「興福寺」の境内をショートカット。
仏師界の二大巨頭、運慶・快慶作の仁王に睨まれながら東大寺・南大門を足早にくぐり抜け、観光客で賑わう大仏殿を素通りして正倉院のほうへと突き進みました。
この辺りまで来ると東大寺の喧騒はどこへやら。
シカ達もせんべいをネダりにまとわり着いて来ることもなく、ノンビリと芝生を食んでいます。
ひっそりと静まり返った境内は時間の流れまで遅くなったような感覚です。
住宅街を通り「五劫院」の門前に来ました。
有名な仏像があるお寺なので、もっと賑やかな大きいお寺とおもっていましたが、ひなびた雰囲気でとても気分が落ち着き、さらに時間が緩やかに流れる感じがします。
「五劫思惟阿弥陀」の『劫』とは時間の単位です。
『劫』の概念は諸説ありますが、「五劫院」のパンフレットから引用すると・・・
『四十里立方の大盤石に天女が三年に一度舞い降り、羽衣で一摩でし、盤石が無くなるまで』と解説されています。
つまり
『約160立方キロメートルの巨大な岩があって、3年に1回だけ天女が布で一撫でします。その摩擦で巨大な岩がすり減って無くなるまで』が、一劫。
「五劫」はそれの5倍・・なので、もう永遠ってことですね。
「五劫思惟阿弥陀」のユニークなアフロヘアーのお姿は、阿弥陀が『気が遠くなるほど永い』なんて言葉も出ないほどの長い長い思惟の時間を螺髪で表現しているわけです。
と、やたら長い前置きでしたが・・
「五劫院」の「五劫思惟阿弥陀坐像」は毎年8月1日〜12日の間、一般公開されていますが、その他の期間でも予約をすれば拝観できるようです。
拝観料は志納ということなので、どうかお賽銭を弾んでください。
僕も受付で朱印帳を預け、本堂に入り下陣から「五劫思惟阿弥陀坐像」と対峙しました。
想像していたより小さく感じました。
やはりアフロがあまりにもインパクト大で目を奪われてしまうのですが、他にも通肩(両肩とも袖を通している)だったり、手が衣の中に隠れ定印が見えていないのも、一般的な阿弥陀如来像とは違う、「五劫院」の「五劫思惟阿弥陀坐像」像の特徴です。
とても偉い偉い如来さまではありますが、ユニークな髪型とふくよかなご尊顔は親しみを感じてしまいますね。
とてもカワウイです。
「五劫院」のパンフレットによると、この「五劫思惟阿弥陀」のデザインは下半身が金色に輝くことで有名な浄土教の高祖「善導大師」によるものだそうです。
「五劫思惟阿弥陀」は永い永い時を思惟されているのにもかかわらず、お多福のようにふくよかなお姿が一般的ですが、中にはこの永い時を衰弱で表現している「五劫思惟阿弥陀」もあります。
参考:碧南市応仁寺所蔵
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2016年6月6日(---破線内)追記
日本石仏協会理事、富山県文化財保護指導委員、富山県公文書館古文書調査員などの要職を勤められる尾田武雄先生による富山の石仏に関する集大成であり、入門から意外な真実まで網羅されています。
尾田先生と電話でお話させていただく機会に恵まれ、富山は「五劫思惟阿弥陀」が篤く信仰されている土地だということや、現在、学会で議論されている「五劫思惟阿弥陀」に関する話題など非常に意義深いお話を伺うことができました。
さらに当ブログ内での『とやまの石仏たち(尾田武雄著)』からの引用と参考図版の転載に関しても快諾していただきました。
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【五劫院】
住所:奈良市北御門町24
電話:0742-22-7694
拝観可能な仏像:五劫思惟阿弥陀坐像(毎年:8/1〜8/12)
拝観料:志納
●おみやげ
絵はがき:1枚100円
●御朱印
楽しく読ませていただいてます
この仏様?も最高ですね
特に痩せた方
インドのバラモン教修行の僧みたいですね
ところで庚申さんの記事もあるのでしょうか?