参神日:2014年3月9日

日本人の認知度ナンバーワンの昔話(多分)『桃太郎』伝説の「吉備津神社」と「吉備津彦神社」を駆け足で巡ってきました。

前日に上田秋成の怪奇譚集『雨月物語』の「吉備津の釜」を抜粋で詰め込んで挑みました。


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特大の社号標がこの先に何かが待ち受けているような妖しげな雰囲気を漂わせていました。

お寺のような石段を登り詰め門をくぐると右手にイキナリ拝殿が現れます。


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心の準備もお賽銭の準備もないまま、慌てて「二礼・二拍手・一礼」作法はこれで合ってるんでしょうか?

お参りを済ませて朱印を頂こうと社務所を探して奥に進むと、とてつもなく広い敷地と荘厳な造りの本殿が目に飛び込んできました。


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まるで宮殿。祭神はもちろん鬼を退治した伝説を持つ桃太郎のモデル「吉備津彦命」

でもこの絢爛豪華な本殿を昔話「桃太郎」と照らし合わせて想像すると、川で洗濯をして柴を刈る質素な生活をしているおじいさんおばあさんではなく、昼間から酒盛りをしている鬼の棲み家なんじゃないか?と思ってしまいます。



それにしても厳島神社と言い、吉備津神社と言い中国地方の神社は豪華でカッコ良いっ!
でもこれで驚くのはまだ早かったです。

本殿のウラ手辺りから廻廊がまっすぐに伸びていて、いっぽ足を踏み入れると空気が張りつめ、異界に迷い込んだ感じ。
この感覚、僕にはやっぱ鬼の宮殿に思えてなりません。

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廻廊の途中で一層妖しげな空気に包まれた建物がありました。

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この小さいけど異様なパワーが漏れてしまっている社殿こそ、世に名高い『鳴釜の神事』が行われている「御竃殿」です。

伝説によると
『吉備津彦命に成敗された鬼・温羅(うら)は首を晒されドクロになっても吠え続け、「御竃殿」に埋められた後も吠え続けた。ある日、温羅の霊が現れ「妻・阿曾媛(あぞひめ)にみけを炊かせて、世の幸いには豊かに、禍いには荒々しく鳴ろう」と告げて吠えるのを止めた。』
といいます。

首と胴体が離れても生首がペラペラ喋るってのはホラー映画によくあるパターンだけど、この発想、実は桃太郎伝説がオリジナルだったのかも。

現在もこの「御竃殿」では、釜の鳴り方の違いで吉凶を占う『鳴釜の神事』が阿曾女(あぞめ)と呼ばれる巫女さんと神職によって行われています。1回3,000円以上で誰でも占ってもらえます。


【吉備津神社】
住所:岡山県岡山市吉備津931
電話:086-287-4111

●御朱印

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そして更に駆け足で『吉備津彦神社』に行ってきました。

岡山にはまだまだ桃太郎の鬼退治(吉備津彦と温羅)の伝承の遺跡が沢山あるようなので、改めてじっくり訪れたいと思います。


【吉備津彦神社】
住所:岡山県岡山市一宮1043
電話:086-284-0031

●御朱印

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