Back From The Temple

見仏記で仏像にハマりました。 みうらじゅんといとうせいこうが好きです。 ただいま朱印帳をめくりながら以前、訪れたお寺の記録を書いています(旧タイトル:ジンジャー大将)

異形の仏像

【大阪市立美術館・特別展】山の神仏〜吉野・熊野・高野

見学日:2014年6月1日

会期も最終日、やっと行ってきました。

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ある意味「邪道!?」とも思えるほど贅沢過ぎる大イベントです。

展示ブースも吉野ブース、熊野ブース、高野ブースとそれぞれ分かれていてまるでフェスの会場。

それぞれのブースでトリを勤めるスター仏像が来場していますが、マニアックなファン向けの仏像もメンツに加わっています。

吉野桜本坊の役行者のお母さん像『役行者母公椅像』なんて吉野に行っても滅多に見れない秘仏なのに・・「大阪見物に来ました〜」って気軽な感じでチョコンと腰掛けてました。
その横では役行者がガッチリと合掌して呪文を唱えてました!すっげーカッコ良かったです。

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高野山からは収蔵庫にいらっしゃる、普通なら秘仏中の秘仏。「両頭愛染明王」が参上!

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僕の地元あたりでは門戸厄神さんの本尊が『両頭愛染』なんですが、御影のイラストで姿を想像するだけが精一杯の絶対秘仏。
理由はこの画像を観ていただくと解るとおもいますが、二面じゃなくシャム双生児のように頭が2つある両頭。1つは愛染明王の頭で、もう1つは不動明王の頭。異形でパワフル!
でも高野山の霊宝館では実は意外に気軽で通常展示されています。


そして熊野からは神像群。
神像って見慣れてないせいなんなのか・・神様だからなのか不気味さがあります。


実際に観てみると、贅沢なイベントなのは間違いないですが、どの山域もほんの・ほんのさわり。といった感じで、やっぱり堪能するには実際に足を運ばないとだめですね。

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《異形》裸形についてあれこれ思う。

塑像の国宝十二神将(特に伐折羅大将)で有名な『新薬師寺』の境内の片隅にある「香薬師堂」にひっそりと祀られている『おたま寺蔵尊』をご存知でしょうか?

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裸形のお地蔵さんです。


裸の仏像さんっていうのは意外にも沢山あって、もっとも有名なのは多分、江の島の裸弁天さんです。

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女性を明らかに示している裸の仏像では、奈良のれんじょう寺「裸形白色阿弥陀立像」も見仏マニアの間ではよく知られていますが、人気の面で弁天さんに及ばないのはやはり乳房の差ではないかとおもいます。

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仏像は如来像や仁王像など、そもそも半裸だったり上半身裸だったりするワケで、多少の露出は別段気にもなりませんが、乳房露出だったり全裸だったりされるとやっぱり焦ります。


おたま地蔵さんはその名が示す通り男性で全裸の像です。しかしただ裸形というだけでなく、大してサイズの違わない『景清地蔵』像の胎内から出現したたそうです。

理屈も技法も僕にはまったく理解できませんが、なんとなく『宝誌和尚』が想い浮かびます。



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宝誌和尚(ほうしわじょう)
平安時代・11世紀/像高159cm
京都・西住寺


あきらかにポール・バーホーベンは影響されてますね。

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秋には京都国立博物館の平常館が落慶予定なのでもうすぐ宝誌和尚に会えるはず。


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↑裸形の阿弥陀如来


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↑茶枳尼天。「きっと実在のモデルがいるんだろうな〜」と思わせる面立ちと髪型。
薄手の衣装が身体にまとわりつくような感じや、しわの具合など細部まで丁寧に写実的に彫刻さてるので、見世物的な俗っぽさはなく真摯な信仰心を感じます。

が・・・煩悩にまみれた僕は乳房に目が釘付けです。

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弁財天と聖天さん
象頭人身のお姿でただでさえ衝撃的な聖天歓喜天ですが、弁天さんと聖天さんの二天和合像はかなり衝撃的です。その分パワーも凄まじいんでしょうね。



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↑異国では観音は女性だそうです。
こっちが当たり前。

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画像はネットから拾い集めました。転載に不都合がある場合、お手数をおかけいたしますがご一報ください。ufodouji



【GW見仏三昧:奈良-明日香編-3】三国の土でできた如意輪観音

飛鳥坐(あすかにいます)神社に立ち寄りました。

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陰陽石やおんだ祭りの舞台を見学して

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↑これは天然モノか人工モノかどっちでしょう?


三十三所の7番札所の岡寺へ移動

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緑に映える見事な仁王門!標柱、標石の配置も計算しつくされていてバッチリ決まってます。


前日まで「七十二候」は『牡丹華(ぼたんはなさく)←ブログ内の記事へリンクしてます』だったのでまさに牡丹の花盛り。
境内のいたるところで、百花の王と呼ばれるにふさわしい見事な大輪の花を咲かせてました。

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そして百花の王・牡丹の華がこれまた良く似合っているのが岡寺の本尊・如意輪観音です。
インド、中国、日本の三国の土を以て作られた特大で色白の塑像。
特大なのに白い顔が呪術的で夜中になると絶対に歩き回ってそうな雰囲気があります。
本堂には天井桟敷があり愛染明王と不動明王が脇侍を勤めていてお堂のパワーを更に高めまくっています。

内内陣に入って目を惹いたのが仏足の版木。
印刷してお札を出してたんでしょうか?欲しいなー。

自分で彫ってみようかな?

門前の無人販売所で飛鳥ルビーという品種のイチゴを買って、記事は前後しますがいよいよ久米寺へ!!

【京都】福田寺:雨乞いの神、龍神開帳

見仏日:2013年8月23日

8月23日。年に一度、福田寺の龍神堂の扉が開く日です。

TV見仏記で福田寺の龍神像の奇怪な姿に魅せられ、是非生で拝観したいとおもっていました。

真夏の日差しが照りつける中、阪急「東向日駅」からiPhoneの案内に従ってテクテク歩きます。
珍しい仏像の開帳の日にも関わらず福田寺までの道中、のぼりも看板も見かけません。

とくに宣伝して拝観者を募るワケでもなく、地域に密着して檀家さんに支えられてるお寺なんですね。

拝観の受付も拝観料もなく、龍神のおわす龍神堂も開け放たれたままです。

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うわっ!お楽しみの『龍神様』が丸見えやん!もったいない・・。

視線をそらして本堂にいらっしゃった方に声をかけ、伏せ目がちにしながらそっと昇殿しました。


『はぁ〜この方が・・・龍神様』

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龍の姿をしているワケでもなく、頭上に龍を戴くワケでもなく・・膝をついて一心に祈るように合掌しています。本当に奇怪な姿です。

やはり夜叉神に似ている気がします。

【過去記事】→東寺と六波羅蜜寺の夜叉神たち


生で見ると握り合わさった両手の力の入り具合がモノ凄く、飛び出した両目は力が入り過ぎているせい?と、思えてきます。(後補だそうですが・・)


この方とにかく雨乞いのパワーが凄まじいので、どんなお姿であったとして『龍神』と呼ぶのがふさわしいとおもいます。


去年も同じ日に福田寺から離れた智恵光院で秘仏六臂地蔵を拝観している時に突然、夕立がり「あ〜龍神様が開帳になってるからか〜」と思ったもんですが、この日も夕方から見事に雨が降りました。

お堂の左に目を向けると・・これまた珍しい『摩耶夫人像』

今まさに!摩耶夫人の右脇から釈迦が誕生した瞬間の像です。

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↑福田寺の摩耶夫人像:右脇にお釈迦様がぶら下がっています。

思っていたよりもかなり小さい像でしたが、近くから拝観できるのでお釈迦様の姿もハッキリ見ることができました。

ちょうど本堂にご住職の姿が見えたので、御朱印をお願いすると本堂の仏像も拝観するようにすすめていただいたので、遠慮なく昇殿させていただきました。

朱印をいただいた後、龍神について質問すると、お忙しい中とても丁寧な説明をしていただきました。

ご住職のお話によると龍神は元は「にらんば」か「びらんば」(兜跋毘沙門天を支える地天女の両脇の人)のどちらかではないか。ということでした。

言われてみればそんな気がしてきました。

このように珍しい仏像が拝観できる『福田寺』是非、来年は足を運んでお賽銭を弾んでください。


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↑東京国立博物館蔵の摩耶夫人:右のたもとからお釈迦様が飛び出しています。




23日〜24日にかけて豪雨被害に遭われた地域の皆様には、謹んでお見舞い申し上げます。ふざけているワケではありません。念のため




【福田寺】
住所:京都市南区久世殿城町5番地
電話:075-931-2887
拝観可能な仏像:龍神像、摩耶夫人像(毎年:8/23の他、事前予約で拝観可)
拝観料:志納


●御朱印
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【奈良】五劫院:五劫思惟阿弥陀坐像

見仏日:2013年8月2日

アフロヘアーの仏像として親しまれている「五劫思惟阿弥陀」

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このユニークな仏像を本尊とする「五劫院」は東大寺・大仏殿の北「正倉院」の更に北にあります。

東大寺、興福寺を中心とするこの辺りは名仏目白押しな仏ゾーンなので、見なければならない仏像があまりにも多すぎて、これまで「五劫院」に足を運んだことはありませんでした。

しかし今回は『五劫思惟阿弥陀坐像』開帳が目当てなので、他の仏像には目もくれず「五劫院」へまっしぐら。と、思いましたが、まずは「猿沢池」横の蕎麦屋で腹ごしらえです。

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冷やしソバ定食を平らげて出発!
仏像界のスーパースター「阿修羅」がおわす「興福寺」の境内をショートカット。
仏師界の二大巨頭、運慶・快慶作の仁王に睨まれながら東大寺・南大門を足早にくぐり抜け、観光客で賑わう大仏殿を素通りして正倉院のほうへと突き進みました。


この辺りまで来ると東大寺の喧騒はどこへやら。

シカ達もせんべいをネダりにまとわり着いて来ることもなく、ノンビリと芝生を食んでいます。

ひっそりと静まり返った境内は時間の流れまで遅くなったような感覚です。

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住宅街を通り「五劫院」の門前に来ました。

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有名な仏像があるお寺なので、もっと賑やかな大きいお寺とおもっていましたが、ひなびた雰囲気でとても気分が落ち着き、さらに時間が緩やかに流れる感じがします。


「五劫思惟阿弥陀」の『劫』とは時間の単位です。
『劫』の概念は諸説ありますが、「五劫院」のパンフレットから引用すると・・・

『四十里立方の大盤石に天女が三年に一度舞い降り、羽衣で一摩でし、盤石が無くなるまで』と解説されています。

つまり

『約160立方キロメートルの巨大な岩があって、3年に1回だけ天女が布で一撫でします。その摩擦で巨大な岩がすり減って無くなるまで』が、一劫。
「五劫」はそれの5倍・・なので、もう永遠ってことですね。

「五劫思惟阿弥陀」のユニークなアフロヘアーのお姿は、阿弥陀が『気が遠くなるほど永い』なんて言葉も出ないほどの長い長い思惟の時間を螺髪で表現しているわけです。

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と、やたら長い前置きでしたが・・

「五劫院」の「五劫思惟阿弥陀坐像」は毎年8月1日〜12日の間、一般公開されていますが、その他の期間でも予約をすれば拝観できるようです。

拝観料は志納ということなので、どうかお賽銭を弾んでください。

僕も受付で朱印帳を預け、本堂に入り下陣から「五劫思惟阿弥陀坐像」と対峙しました。
想像していたより小さく感じました。

やはりアフロがあまりにもインパクト大で目を奪われてしまうのですが、他にも通肩(両肩とも袖を通している)だったり、手が衣の中に隠れ定印が見えていないのも、一般的な阿弥陀如来像とは違う、「五劫院」の「五劫思惟阿弥陀坐像」像の特徴です。

とても偉い偉い如来さまではありますが、ユニークな髪型とふくよかなご尊顔は親しみを感じてしまいますね。

とてもカワウイです。



「五劫院」のパンフレットによると、この「五劫思惟阿弥陀」のデザインは下半身が金色に輝くことで有名な浄土教の高祖「善導大師」によるものだそうです。


「五劫思惟阿弥陀」は永い永い時を思惟されているのにもかかわらず、お多福のようにふくよかなお姿が一般的ですが、中にはこの永い時を衰弱で表現している「五劫思惟阿弥陀」もあります。

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参考:尾田武雄先生著『とやまの石仏たち』より、富山市水橋の広浜家の仏壇に安置さる阿弥陀如来像。



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参考:碧南市応仁寺所蔵


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2016年6月6日(---破線内)追記
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日本石仏協会理事、富山県文化財保護指導委員、富山県公文書館古文書調査員などの要職を勤められる尾田武雄先生による富山の石仏に関する集大成であり、入門から意外な真実まで網羅されています。

尾田先生と電話でお話させていただく機会に恵まれ、富山は「五劫思惟阿弥陀」が篤く信仰されている土地だということや、現在、学会で議論されている「五劫思惟阿弥陀」に関する話題など非常に意義深いお話を伺うことができました。

さらに当ブログ内での『とやまの石仏たち(尾田武雄著)』からの引用と参考図版の転載に関しても快諾していただきました。

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【五劫院】
住所:奈良市北御門町24
電話:0742-22-7694
拝観可能な仏像:五劫思惟阿弥陀坐像(毎年:8/1〜8/12)
拝観料:志納

●おみやげ
絵はがき:1枚100円

●御朱印

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