寺名:常光寺
訪問日:2012年6月6日
所在

〒631-0011 奈良県奈良市押熊町212


お寺の特徴など
生駒宝山寺とゆかりがあるお寺ということで湛海律師作の仏像が多数安置されている。
6月6日は大聖歓喜天が開帳となる。


拝観可能な仏像

大聖歓喜天(秘仏、開帳時のみ)
不動三尊(湛海作)
宇賀弁財天(湛海作)
愛染明王(湛海作)
鬼子母神
(湛海作)
など

撮影不可


感想

毎年、6月6日の奈良は唐招提寺の鑑真和上像3日間開帳と
技芸天で有名な秋篠寺の秘仏「大元帥明王」の開帳が重なるアツイ日。


僕も秋篠寺にはココ数年「大元帥明王」見たさに通っています。

唐招提寺は鑑真和上が遠いのとあまりの混雑ぶりのため近づいていません。


そして、ココにもう一カ寺、6月6日に秘仏を開帳しているお寺があります。


ガイドブックで取り上げられることはないけど、一部のコアな仏マニアの間では有名なお寺『常光寺』です。

常光寺では
6月6日に秘仏「大聖歓喜天(聖天さん)」が開帳となります。
歓喜天自体の開帳もめずらしく、僕も常光寺の他では西宮・神呪寺ぐらいしか知りません。


しかも常光寺の歓喜天は聖天信仰の流布に尽力した生駒聖天でおなじみの宝山湛海その人の作!というのだから、これは駆けつけないワケにはいきません。


これまで江戸期の仏師は円空と木喰の民芸タッチな物しか知らなかったし、仏像ガイド本なんかでも江戸期はほとんどスルーだったので湛海の仏像を知った時は衝撃的でした。

「美仏巡礼」というムック本で松本明慶仏師が次世代の国宝として宝山の「制多迦(せいたか)童子」を紹介していました。

造形はデフォルメが程よく利いていて僕にはとてもコミカルに見えます。一目惚れです!


期待度MAXで車で細く曲がりくねった道を通り抜けると門前へ到着!

ここで更に気分を盛り上げてくれる立て札が!!

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ひなびた雰囲気が抜群のロケーション!
こんなのどかな所に不動明王や聖天さんがおわすとは!

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拝観受付で朱印をお願いしたんですが、常光寺では100円で朱印をいただけます。
その分お賽銭を弾もう!


狭いお堂の中には仏像がびっしり!


まずは正面の小さな厨子に収まっている双身歓喜天!金色のガネーシャ神が抱き合ってる!
仏像自体に「宝山」と彫ってある!
つい先日、神呪寺でもお会いしたけど、聖天さんは秘仏中の秘仏だし、異形中の異形だから、何度見てもセンセーショナルです。

さらに

吉祥天、毘沙門天(吉祥天の旦那さん)に鬼子母神(吉祥天のお母さん)とファミリーで!

茶吉尼天、摩利支天、宇賀弁天、大黒天とパワフルな方々。

不動明王と制多迦童子と矜羯羅童子。湛海作で制多迦童子がバナナマン日村にマジでソックリ!
コミカルに見えるとおもってたけどココまでとは!

如意輪観音に地蔵菩薩に・・もうお腹いっぱい。


でもデザートは別腹?


お堂から廊下へ出ると「みうらじゅん」のイラスト付きサイン色紙が2枚額入りで飾られています。

もしかしたら仏画扱いか?画題はウマとカエルだったけど・・


廊下を通って奥の部屋に入ると本当の仏画が飾れてあります。

春日赤童子と雨宝童子。これは西大寺の愛染明王の御前立ちの厨子の絵と同じで大好きな組み合わせ!で大感激!

ここにも茶吉尼天と不動明王が仏画でありました。


ご住職の説明もとても丁寧だし、堪能してたらあっという間に2時間ほど経っていました。


まだまだ居たかったけど、次の秋篠寺も楽しみだし・・・


後ろ髪引かれながら常光寺を後にしました。


拝観料:

御朱印
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↑聖天さんの大好物、大根の朱印がカッコいい!!



お土産